絵本花異葉 雅俗画源氏
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北尾重政画の源氏物語絵本。天明8年(1788)正月序、西村源六(文刻堂)刊。半紙本3巻合1冊。書き題簽に「雅俗画源氏」とある。完来の序に「北尾紅翠斎のあした夕へに心を焦し、毫を揮ひてかの紫女の物語の心をやつし、六十帖のうちそこはくを拾ひて」云々とあり、源氏物語を当世風にやつすという、制作意図が知られる。口絵は、紫式部像に五節句図で、色摺り。各絵に雪中庵門の発句を添えるが、須磨の箇所には、とくに前年に没した蓼太(後々雪中庵)の句を選び求めた由を記す。絵は24の巻名に絡めて、武家、町人、遊女、芸者などの女性風俗を克明に写し取っている。伝本稀で、他には、わずかに当館と米国イエール大学東アジア図書館に所蔵される端本が管見に入った。当館本(請求記号:181-158)は、上巻のみの伝存で原表紙を欠くが、書き題簽に「絵本花異葉」とあり、序文に「はなこと葉」とあることを勘案して、適当な書名と判断される。また、「花鳥の六十帖や春三月 蓼多」の句を添えられた最終の半丁絵により、掲出本の上巻末の不備を補うことができる。(鈴木淳)(国立国会図書館デジタルコレクション解題より)
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タイトルヨミ:エホン ハナコトバ ガゾクガ ゲンジ
著者標目:北尾重政 1世, 1739-1820
著者ヨミ:キタオシゲマサ 1セイ
出版年月日:1788
種類:絵本