絶対矛盾的自己同一
発行者による作品情報
西田自身が「私は一応私の根本思想を明〈あきらか〉にした」と言うとおり、この論文には、「善の研究」以後続けてきた哲学的格闘のすえに勝ち得た極相状態の思索が刻印されている。この後、西田は突然の死に至るまでの六年間に、経験科学や物理、芸術、論理と数理、生命などを「矛盾的自己同一の場所的論理」の立場からとらえ直す論文を次々と書き上げていく。
西田自身が「私は一応私の根本思想を明〈あきらか〉にした」と言うとおり、この論文には、「善の研究」以後続けてきた哲学的格闘のすえに勝ち得た極相状態の思索が刻印されている。この後、西田は突然の死に至るまでの六年間に、経験科学や物理、芸術、論理と数理、生命などを「矛盾的自己同一の場所的論理」の立場からとらえ直す論文を次々と書き上げていく。