臣女(おみおんな)
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- ¥710
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発行者による作品情報
夫の浮気を知った妻は身体が巨大化していった。絶望感と罪悪感に苛(さいな)まれながら、夫は異形のものと化していく妻を世間の目から隠して懸命に介護する。しかし、大量の食料を必要とし、大量の排泄を続ける妻の存在はいつしか隠しきれなくなり、夫はひとつの決断を迫られることに──。恋愛小説に風穴を空ける作品との評を得、満票にて第22回島清恋愛文学賞を受賞した怪作! 【解説】小池真理子
APPLE BOOKSのレビュー
なぜか巨大化していく妻を巡る、愛と介護の物語『臣女(おみおんな)』。小説を発表しながら高校で非常勤講師として働く主人公の「私」は、ある日妻の奈緒美に問い詰められ、浮気していることを告げてしまう。その夜から奈緒美の骨は鳴り響き、巨大化が始まった。今や3メートルを優に超え、とどまることを知らない奈緒美の巨大化。日常生活がままならぬ妻のため、大量の食料を用意し、悪戦苦闘しながら排泄物を処理する。自分の浮気のせいで異形の者と化してゆく妻への罪悪感に苛まれ、睡眠を削りながら奈緒美の介護をする「私」だが、一方心のどこかではこの状況を小説のネタにできるのではないかと考えていたりもする。やがて隠しきれない異臭で異変を察知した周囲の人々から逃れられなくなくなった「私」は、ある決意をする。巨大な排泄物や禍々(まがまが)しい悪臭を放つ謎の嘔吐など、目を背けたくなるようなグロテスクな「生」の描写の先に、静かな感動が待ち受けている。吉村萬壱らしく、奇想天外な発想と破滅的なモチーフで夫婦の愛を描いた驚愕の問題作だ。
カスタマーレビュー
オリコう。
、
う〜ん
解説を読むと、夫婦愛の話なの?
世の中を勝手に敵対視した男の話で、最後は救い様のない結末で、よくわからない終わり方だったので、モヤモヤしてます。