菊模様皿山奇談
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江戸から明治への転換期にあって、伝統的な話芸に新たな可能性を開いた落語家三遊亭円朝の落語速記。かつて将軍家から拝領した菊模様の三十枚の皿、この皿を割った者は指を切るとの遺言が残されていた。当主の忰長助は道具係りのお千代に言い寄るがはねつけられ、その腹いせに自ら皿を一枚壊し、お千代に罪をかぶせようとする。遺言通りお千代の指を切らんとした時、米搗きとして働く權六が自分がその皿を割ったのだと名乗り出る。お家騒動にからみ、この權六が主君の危難を救う長編噺。