萍水奇画 第2巻
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暮雨巷三世帯梅撰、立好斎、葛飾北斎画の絵入り俳書。2巻。文化15年(1818)仲春、尾張横須賀・両口屋弥四郎、同名古屋・永楽屋東四郎刊、大本2冊。両口屋は帯梅その人。序に、「交彫東都北斎、浪華立好斎二名家之画」とあるが、本絵本は、享和3年(1803)正月、流光斎如圭画、大坂盈香舎板『劇場画史』の歌舞伎や浄瑠璃の場面集を元に、北斎が人物を点景に描き直し、名所絵風に作り替えたもので、立好斎は流光斎の言い換えとされる。さらに、文政頃刊の『画本両筆』『貘姑射山』は、絵俳書を狂歌入り絵本に改竄したもの。色摺りであるが、薄墨、黄緑、肉色、その他の淡色を用い、墨摺りでも鑑賞可能な細かな線描画である。画中にも句を彫り入れるが、同時に発句だけの丁を後半に存する。作者は、名古屋近隣の帯梅門人等であるが、発句には、「関寺」「瀬田の橋」「伊吹山」「まのの入江」「大井川」ともあり、近畿方面の名所が目立つ。(鈴木淳)
〈参考文献〉鈴木重三「萍水奇画と劇場画史との関連」(『絵本と浮世絵』所収、美術出版社、昭和54年)。(国立国会図書館デジタルコレクション解題より)
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タイトルヨミ:ヒョウスイ キガ 2
著者標目:村瀬帯梅, 1758-1826、葛飾北斎, 1760-1849
シリーズ名ヨミ:ヒョウスイ キガ コクリツコッカイトショカンゾウショ
出版者:永楽屋東四郎 ほか1名
出版年月日:1818
種類:俳諧