谷間の百合 完全版
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発行者による作品情報
(この本について)
この古典教養文庫版の「谷間の百合」は、以下の小西茂也訳「谷間の百合」を元にして作成しました。
世界文学全集九 新潮社 1961(昭和36)年10月5日発行
この本は、以下のように作者、翻訳者ともに死後五〇年以上を経過し、パブリックドメインとなっています。
著者 オノレ・ド・バルザック(1799年 ― 1850年)
訳者 小西茂也(1909年 ― 1955年)
またこの本には次のような特長があります。
1、現在では使われない言い回しや言葉は、現在普通に使われる言葉に置き換えました。
2、原文で触れられた場所、人物、絵画などを中心に、関連する画像を、著作権フリーのものにかぎって、いくつか挿入しましたので、より興味深く読み進めることができます。
3、わかりにくい言葉や、登場人物、でき事、作品などについての適切な注を、割り注の形で入れてありますので、本文の理解が深まります。これは原訳書にあったものに、編集者が適宜加えたものです。
4、人名・地名は、現在通常に使われている表記に変更しました。
「谷間の百合」の章立ては以下のようになっています。
「谷間の百合」
第一章 二つの幼時
第二章 初恋
第三章 二人の女性
フェリックス・ド・ヴァンドネス伯爵へ
(バルザックについて)
バルザックは、十九世紀のフランスを代表する小説家です。
イギリスの作家サマセット・モームは、『世界の十大小説』のなかで、バルザックを「確実に天才とよぶにふさわしい人物」と述べています。
バルザックは九十篇の長編・短編からなる小説群『人間喜劇』を執筆しましたが、これは、ドストエフスキー、トルストイを始めとする十九世紀ロシア文学のさきがけとなった写実的小説群とされています。
若き日のドストエフスキー以下のように兄に書き送っています。
「バルザックは偉大です! 彼の描いた諸性格は、宇宙的叡智の所産です! 単なる時代精神ではなく、数世紀の歳月がその発酵によって、一人の人間の魂のなかでこのような解決を準備したのです。」
代表作には、この「谷間の百合」の他、「従兄ポンス」「従妹ベット」「ゴリオ爺さん」「ウージェニー・グランデ」などがあります。
(古典教養文庫について)
古典教養文庫は、日本のみならず広く世界の古典を、電子書籍という形で広めようと言うプロジェクトです。以下のような特長があります。
1、古典として価値あるものだけを
これまで長く残って来たもの、これから長く読み継がれていくものだけを選んで出版します。
2、読みやすいレイアウト
文章のまとまりを、適切な改ページで区切って、電子書籍デバイスはもちろん、スマートフォンやタブレットなどでの読書に最適化しました。またMacやパソコンでも読むことができます。
3、すばやい操作性
索引を付けましたので、目次から直接アクセスできます。
4、美しい表紙
プロのデザイナーによる美しい表紙をつけました。書籍と関連づけられた美しい表紙で、実際の本を読むような感覚に浸れます。
5、スピーディーな改版
紙の本と違い、誤植の修正や改訂などすぐに対応でき、刻々と進化を続けます。古典教養文庫のブログに書き込むことで迅速なレスポンスが得られます。