輪るピングドラム (1) 【コミック版】
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4.1 • 18件の評価
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発行者による作品情報
双子の兄弟・高倉冠葉と高倉晶馬は、余命いくばくもない妹の高倉陽毬と三人で暮らしている。ある日三人は、陽毬の希望により思い出の場所である水族館にでかけるが、体調を崩した陽毬が倒れ、そのまま息を引き取ってしまう。しかしその時「生存戦略!」という声と共に、ペンギンの帽子をかぶった陽毬が生き返って……!? 大人気アニメの完全コミカライズ第1巻登場!!
APPLE BOOKSのレビュー
テレビアニメ『少女革命ウテナ』の監督を務めた幾原邦彦が率いるクリエイター集団・イクニチャウダーが原作、作画を「身代わり伯爵の冒険」などの作品で知られるマンガ家の柴田五十鈴が担当した「輪るピングドラム(1)」。2011年に放送された人気アニメをコミカライズした作品で、双子の高校生・冠葉(かんば)と晶馬(しょうま)が、不思議な力で難病から一時的に蘇生した妹・陽毬(ひまり)を守るために、正体不明のピングドラムを探すストーリー。唐突に出現するイリュージョン空間、亡き姉の想い人である教師を偏愛する美少女、陽毬の身体に憑依して主人公たちを導く女など、エキセントリックな世界観はアニメ放送時に話題となり、コミック版にもその魅力が凝縮されている。畳み掛けるように現れる奇抜なキャラクターや、先の読めない展開に翻弄されつつも、個性豊かな登場人物たちのコミカルなやりとりに引き込まれ、夢中になって読んでしまう。ミステリアスな物語に通底するテーマは家族。それぞれが喪失感を抱きつつも、愛を求めて奔走する主人公たちの姿は切なくも愛おしい。