〈錦橋堂・改正〉女中用文玉手箱(3種)
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発行者による作品情報
〈錦橋堂・改正〉女中用文玉手箱(3種)
【判型】中本1冊。収録順に縦180・180・182粍。
【作者】山東京山(岩瀬百樹・鑾山・涼仙)作・序。松岡鶴斎書。
【年代等】嘉永4年2月作・序。嘉永6年春刊。[江戸]山田屋庄兵衛(錦橋堂)板。
【備考】分類「往来物」。同板別本3種を収録(2本は抄録)。五節句・四季の手紙や女子一生の祝事に関する祝儀状などを収録した女用文章。付録記事に故実や書簡作法を詳述するのが特徴。冒頭に「往古(むかし)の女の消息(ふみ)」と題して女子消息の由来を『源氏物語』『読詞花集』などから検討し、以下、「初春のちらし文」~「家督成の喜び」「同娵よりへんじ」の32通の例文を掲げる。本文は大字・5行・所々付訓の並べ書きを基本とし、稀に語注や書簡作法についての注記を施す。また、冒頭7通では散らし書きや追伸文の書法も示す。巻末に脇付・封じ目についての知識や、女文に月日を書かない理由などを『女房秘抄』から引きながら説明する。頭書「秀閨一夕話」では、「めて度かしくとかく事」「まゐらせ候の本字」などの書簡用語、女性の称号、化粧(道具)の故事来歴等について紹介する。なお、本書の一部を改編した改題本『〈頭書女子教草〉開化女用文章』(島田豊三郎編とする)が明治初年に刊行された。