



馬のこころ
脳科学者が解説するコミュニケーションガイド
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- ¥2,800
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発行者による作品情報
馬を愛するすべての人、必読
もう、経験や勘だけには頼らない
究極のホースマンシップ。
馬がどのように感じ・考え・学び・実行するかについて、脳科学に基づいて説明します。脳の仕組みに基づいたホースマンシップを身につければ、最高のチームワークを実現できるでしょう。
人間は長い時間をかけて、試行錯誤と指導を重ねて馬と乗り手を訓練してきました。しかし、そこにはいまだに多くの矛盾があり、なぜうまくいかないのか、どうすればうまくいくのかを説明できないことも多々ありました。なぜなら、行動を司る脳の機能について、まったく考慮に入れられていないからです。
脳科学者で生粋の「ウマオタク」であるジャネット・ジョーンズは、人間の脳と馬の脳は連携して働いていると説きます。あらゆる馬術は、人間と馬の脳の間で起こる相互作用に依存しているのです。
本書では、人間の脳と馬の脳の相違点と類似点を分析し、「見る」「学ぶ」「恐れる」「信頼する」「集中する」などの能力を双方の観点から解説します。脳の仕組みを理解すれば、馬が思い通りに動いてくれないのも、まるで自分の心を察しているかのように動いてくれるのも、すべて脳の原則通りなのだと実感できるでしょう。
お互いの気持ちを理解し合ったとき、馬にとって最適なコミュニケーションがとれるようになります。それこそが、真のホースマンシップなのです。
「馬のこころ」に逆らってストレスを与えるような方法を排除するとともに、馬と人間が揺るぎない信頼感を育むためのコミュニケーション方法を伝授します。
本書の目的
乗馬のパフォーマンスを向上させます
貴重なトレーニングの時間を節約します
馬との絆をさらに深めることができます
力や命令ではなく、洞察と優しさで馬に対処できます
解決可能な方法で馬の問題行動を理解できます
馬に対してよくやりがちな人的ミスを減らします
目次
I 人間社会に生きる動物たち
1 ウマとヒトの最強チーム
2 脳を進化させる
II 周りの世界を感知する
3 ウマにはどう見えているのか
4 視覚に関する調教
5 ねえ、聞いた?
6 嗅覚と味覚の力
7 知覚を結合させる
8 感触による双方向のコミュニケーション
9 乗馬脳をつくる
III 人間のためのウマになるよう学習する
10 ウマはどのようにして学ぶのか
11 負の強化
12 報酬による調教
13 よい振る舞いに気づく
14 間接的な調教
15 ゆったり構えればうまくいく
IV 注意、感情、そして計画性
16 ウマの注意を引く
17 ウマの注意を引き留める
18 ウマの感情
19 ウマの悪口
V ホースマンシップは知識だけではない
20 真のホースマンシップとは
謝 辞
著者について
用語集
注
ジャネット・L・ジョーンズ(Janet L. Jones, PhD)
ウマの調教や騎乗者の指導に脳科学を取り入れる認知科学者。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で認知科学の博士号を取得したのち、知覚、言語、記憶、思考に関する神経科学を23年にわたって教えてきた。大規模な厩舎で長年ウマの調教を行い、その後、調教関連の事業を自ら立ち上げて軌道に乗せる。何百頭もの若いウマや問題のあるウマを調教しながら、ハンター、障害飛越、ホルター、レイニング、ウエスタンプレジャーなどの競技大会に出場してきた経験を持つ。