高瀬舟
-
-
4.2 • 500件の評価
-
発行者による作品情報
財産と幸福、安楽死について問題提起した、森鷗外の不朽の名作。江戸時代の随筆集『翁草』に収められた「流人の話」を基に、1916(大正5)年、『中央公論』に発表された。京都の高瀬川を上下する小舟のことで、この船で弟殺しの罪で遠島を申し渡された罪人・喜助が護送されていく。しかし、少しも悲しがらずに、まるで遊山船にでも乗ったような顔をしている喜助の態度を不思議に思った同心・庄兵衛がその訳を尋ねると「兄弟を殺したのは、自殺に失敗して苦しんでいたところを死なせてやったので後悔していない」という答えが。果たして喜助に罪はあるのか? 安楽死は是か非か……この作品がが発表されて90年経ついまも、その今日的テーマ性に一点の曇りもない。医師である鷗外だからこそ書けた珠玉の物語。
APPLE BOOKSのレビュー
医師として命と向き合ってきた文豪森鴎外が、「安楽死」を題材に描いた名作短編作品。1916年(大正5年)に発表された。高瀬舟とは京都を流れる高瀬川を上下する小舟で、徳川時代に罪人を大阪へ回す際にこの舟が使われた。町奉行の同心、庄兵衛はその日も一人の男を舟で護送していた。しかしその男、喜助はいつも見る罪人とは様子が違う。神妙でおとなしく、晴れやかな表情で目には輝きがあった。不思議に思い「お前何を思っているのか」と聞いてみる。すると、罪人に与えられる200文というお金にとても感謝をしていること、そして病に苦しみ、自ら死を選ぼうとした弟に懇願され、命を終わらせる手伝いをした罪で今ここにいるという。庄兵衛にとっては取るに足らない額に満足し、弟の願いを聞き、苦しみから解放した喜助は罪人といえるのだろうか。庄兵衛は腑に落ちないものが心に残ったのだった…。この作品を鴎外自らが解説した『高瀬舟縁起』では、足るを知ること、そして安楽死がテーマとされているが、読むたびにさまざまな解釈ができる余白のある作品であり、だからこそ小説は面白いのだということを実感させてくれる。
カスタマーレビュー
安楽死と貧困
貧しくて病苦に苦しんでいる肉親から殺してほしい、楽にして欲しいと頼まれたらどうするか、考え続けるしかないテーマだと思いました。切ない。
昔も今も同じ
現代においても同じ問題を抱えている話。そして、いつもどんな裁判所の結果でもやるせ無さが残る。
We will have a great
We will have a great time at your place tomorrow and I