Deep Skill ディープ・スキル―――人と組織を巧みに動かす 深くてさりげない「21の技術」
-
-
4.0 • 13件の評価
-
-
- ¥1,700
-
- ¥1,700
発行者による作品情報
ビジネススキルを磨くだけでは仕事はできない。仕事を完遂する上で最重要なのは、組織を巧みに動かす技術。人間心理と組織力学を洞察し、それらを味方につける深くてさりげない「Deep Skill」だ。100社で4000人のビジネスマンを観察してきたコンサルタントがリアルな「Deep Skill」を解説する。
カスタマーレビュー
組織の力学と使命感で。前へ
読了2023/2/10 感想2/14
読む前のタイトルの語感から、”対人スキルの科学的なアプローチ”をはかるようなイメージをもつ。違った。組織で働く人間にとって、きわめて共感と納得のいく実務的な内容。
読書感想❶ 誰かの”不”を解消するのが仕事の本質 - 腹落ちするわかりやすさ
不安、不満、不快…この不を解消して喜んでもらって対価をいただくことが仕事の本質と筆者。大言壮語で表現するより、よっぽどわかりやすい本質をついた考え。すぐに、頭に浮かぶ”不〇〇”と、解決のためのビジネスのあり方を想起できた。これからもこの感覚は血肉になる。
読書感想❷ “上司とははしごを外す存在である”- 人間の哀しさという受取り
“裏切り”と”嫌悪感”の章は、前のめりで読んだ。人間の本能的リスク回避の行動が、ときに”裏切り”のかたちになり、そこに”嫌悪”を覚える。が、筆者はこれらを、”人間の哀しさ”として理解し許容することと説く。この達観、俯瞰したものの見方が好きだ。自分の中の視野の範囲を調整して、心のあり方を整えること。
読書感想❸ 専門性の罠 - ジェネラリストであることのひけめをポジティブにとらえる思考
“専門性を高めれば高めるほど、ビジネスの本質から遠ざけるリスクも高まる” これも、大変納得感のある内容。
自分は、品質、貿易、商品開発と社内で専門性が求められる仕事を、かじった。そうかじった程度。基本的には、マネジメント寄りのジェネラリスト。深く希少性のある専門性が身についていない自分に後悔の気持ちがあった。
しかし、専門性があることは目的にしてはいけない。普通の人の普通の感覚を保ったままビジネスに向き合うことが重要とあらためて気付かされた。
その感覚を保って使命感をもって仕事にのぞめれば、必要なものが見えてくるし、必要な仲間があつまる。そこに、自分に専門性があるかないかという議論の余地は少ないと思う。
読後、筆者の方に感想と謝意を伝えた。このタイミングでこの本と出会えたのは意味がある。よい本に出会えたらそう思うことにしている。