別冊文藝春秋 電子版46号 (2022年11月号)
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発行者による作品情報
◆新連載◆
・高田大介「エディシオン・クリティーク」
第一話 ディレッタント、近世を解く
失われたテクストの復元に勤しむ文献学者・嵯峨野修理(さがのしゅり)。
紙切れ一枚も彼の手にかかれば謎の宝箱に早変わり。『図書館の魔女』著者による知的探索ミステリー、開幕!
◆連載小説◆
・河野裕「愛されてんだと自覚しな」[最終回]
かつての恋人と再び出逢うため、輪廻転生を繰り返す杏。人々と神々が大集結する城崎の地で、彼女はついに……
・朝倉かすみ「よむよむかたる」
一年ぶりに再開された〈坂の途中で本を読む会〉。老人たちの熱心な姿を前にして、安田の脳裏にはある記憶が蘇った
・冲方丁「マイ・リトル・ジェダイ」
リンの人生が懸かったオンラインゲームの世界大会。決戦の舞台を前に、彼がパートナーに選んだ相手は?
・二宮敦人「サマーレスキュー ポリゴンを駆け抜けろ!」
幼馴染の行方を追ううちに、千香の背後にも危険な影が忍び寄り――逃げ込んだ先は、あの思い出の場所だった
・夢枕獏「ダライ・ラマの密使」
消された痕跡が物語る、不審者の影。王宮まで蓮姫を送り届けたいホームズは、慎重に周辺調査を始めるが――
◆エッセイ◆
・櫻木みわ「湖(うみ)をわたって」
ひとつところに根をはり静かに暮らす――そんな生活に憧れていたはずなのに、私は気付けば船に飛び乗っていた
・麻布競馬場「麻布競馬場 誕生前夜」
それでも僕は、東京にしがみつく
人々の心をざわつかせる匿名アカウント「麻布競馬場」。彼はなぜ今日もTwitterに小説を投稿するのか?
◆レビュー◆
・波木銅「ゲームレビュー 人生は夜間飛行」
ジュブナイルとしての選択と結果
インディゲーム『OMORI』
なんであれ「インディ」なものには心惹かれるが、このゲームは格別だ。これぞまさしくティーンのための冒険譚である
・白石直人「世界を見渡すためのブックガイド」
[第2回]「ソ連」という国があった
いまなお世界に影響をもたらす「ソ連」。その勃興から崩壊までを辿り、国際政治の見取り図を更新する
◆インタビュー◆
作家の書き出し Vol.21 取材・構成 瀧井朝世
・河さき秋子
どうしたって家族に向ける感情は、千々に乱れる。老父を介護し、人生に惑う主人公に投影したものは――
著者に訊く
・荒木あかね『此の世の果ての殺人』
◆対談◆
・柊子(俳優)×若松節朗(監督)「書くことが演じることに、演じることが書くことに?がる」
俳優・柊子の成長を15年間見守り続けた監督が、今年初小説を上梓した柊子さんにかけた言葉は?
◆ロングエッセイ◆
・藤田真央「指先から旅をする」
わたしの人生の節目には、いつもモーツァルトが現れる。ワールドデビューを前に明かした胸のうち
・稲田俊輔「食いしん坊のルーペ」
[第7回]小生、蕎麦を語る
[第8回]ホルモン奉行、卒業。
蕎麦にかけられし呪縛、それは「香り」。変態料理人も本件については「匂いソムリエ」よろしく語ります
・高田大介「異邦人の虫眼鏡 Vol.7 フランスで運転免許を取る」
引っ越しのタイムリミットが迫る中、一念発起し異国の自動車学校へ。田舎暮らしの「足」を確保するまでの凸凹奮闘記