わたしたちの図書館旅団
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- ¥2,600
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発行者による作品情報
1918年、フランス北部。ニューヨーク公共図書館(NYPL)の司書ジェシーは、前線からわずか65キロメートルに位置するブレランクール村に到着した。〈荒廃したフランスのためのアメリカ委員会(CARD)〉のメンバーとして、ドイツ軍との戦いで破壊された図書館の再建を目指すためだ。ジェシーは傷ついた住民に本を届け、兵士に戦地での慰めとなる一冊を紹介し、子どもたちに読み聞かせをおこなっていく。だがドイツ軍が村に迫ってきて・・・・・・。1987年、アメリカ。ニューヨーク公共図書館の記憶保管課(リメンバランス)で、収蔵されている資料を保存用に撮影する仕事をしているウェンディーは、1918年に発表された〈荒廃したフランスのためのアメリカ委員会〉の会報に興味を惹かれる。第一次世界大戦中、有志の女性たちが集まって、フランス北部再建のために働いたという団体――。そして戦地に渡ったジェシー・カーソンという司書の存在を知り、彼女について調べはじめるが・・・・・・。『あの図書館の彼女たち』の著者が贈る傑作長編!
APPLE BOOKSのレビュー
実在の人物をモデルに、過酷な環境の中で本がもたらす豊かな力を伝える物語。舞台は第一次世界大戦下の1918年。ニューヨーク公共図書館の司書ジェシーは、戦火で破壊されたフランス北部の村の図書館を再建するという使命を帯びて現地へ向かう。足元には地雷が残り、爆弾の音が響く極限状況の中、ジェシーは命懸けで本を運び、傷ついた住民や兵士に本を手渡し、子どもたちには読み聞かせを続ける。緊張が続く日々の中でも、人々の間には温かな交流が芽生え、やがて恋も生まれていく。もう一つの舞台は1987年のアメリカ。ニューヨーク公共図書館で働くウェンディーは、所蔵資料の中からジェシーの存在を知り、その足跡を丹念にたどり始める。二つの時代を行き来しながら、本を愛する人々の思いが静かに結び付いていく。異国の地で図書館の理念を胸に前線に立ち続けたジェシーの人生を知ることで、今の時代に当たり前のように本を読めることへの深い感謝が胸に広がる。