遠きに目ありて 遠きに目ありて

遠きに目あり‪て‬

天藤真推理小説全集

    • 4.0 • 4件の評価
    • ¥550
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発行者による作品情報

成城署の捜査主任真名部警部は、とある縁である少年と知り合うことになった。岩井信一、年齢からいうと高校受験期ぐらいの少年である。彼は重度の脳性マヒだった。だが、親しくなるにつれて、この少年の予想外の聡明さに驚嘆するようになる。ある時、約束していた映画鑑賞を突発事件のためすっぽかしてしまったお詫びにと、その事件の経緯を話して聞かせたところ……!? 安楽椅子探偵の歴史に新たな一ページを書き加えた連作推理短編の傑作であり、不可能犯罪や奇抜なアリバイ・トリック等を満載した、著者の本格推理分野での代表作と言えよう。

ジャンル
ミステリー/スリラー
発売日
1992年
12月25日
言語
JA
日本語
ページ数
372
ページ
発行者
東京創元社
販売元
Mobilebook.jp, Inc
サイズ
3.9
MB

カスタマーレビュー

サモトラケのニャンコ

このような作品が出版されることを期待する。

この作品は、日本の推理小説では異色で、「安楽椅子探偵」の形式をとっている。しかも、重症の身体障害児が探偵役である。多少読みにくい部分や無理な箇所もあるが、天藤 真の代表作の『大誘拐』に言える人間の“性善説„や独特の品とユーモアが本作品にもある。
それ故に、重く考えさせる身体障害児問題も避けずに問題提起しているが、正面から考えることが容易になっている点は素晴らしい。
何年も前になるが、寝たきりの意識もあるかどうかわからない◯◯◯養護学校の生徒が、Macを使って意思表示ができた事実がある。それまで、聞こえないと思っていたことが、全て聞こえていたという。
そこの高等部の生徒は寝たきりでも、Macを使って大学入試の問題に取り組んでいた。教諭と生徒の努力でできることが、私たちが考えている以上のことができるのだ。本作品の設定でのミステリ小説がより多く発表されることを期待したい。

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