シャーロック・ホームズの冒險 シャーロック・ホームズの冒險

シャーロック・ホームズの冒‪險‬

    • ¥1,100
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発行者による作品情報

ホームズ、ワトソンの名コンビが活躍した19世紀末のロンドンの雰囲気を髣髴とさせる、正字・正假名の格調高い語彙と文体で譯された新たな作品です。シドニー・パジェットの挿絵も完全収録しています。 (目次)ボヘミアの醜聞/正體不明の男/赤毛聯盟/ボスコム谷の謎/五粒のオレンジの種/脣の吊れた男/靑いガーネット/まだらの紐/技師の親指/獨身の貴族/緑柱石の寶冠/ぶな屋敷 「譯者あとがき」より:この譯書の譯文はいささか古風な印象を與へるのではないかと思はれる。それは、しかし、譯者のあへて意圖したところである。今から百二三十年もの昔、英國で書かれた物語である。譯者としては讀者に、その時間の隔りを輕視するのではなくむしろ強く意識しながら物語を愉しんでもらふための方途として、古風な語彙や文體を散りばめてみた。そこから生れる違和感のゆゑに、ヨーロッパの世紀末に生きる私立諮問探偵ホームズの重層的な性格や當時の世相が一層きはだつてくるのではないかと考へた。文章の表記で歴史的假名遣に從ひ、漢字は正字を用ゐたことも、譯文を古風に見せるのに一役買ふであらうと思ふ。この飜譯が、竝外れて推進力の強い物語で、そのことを證明する一助にでもなればと願つてゐる。 『緑柱石の寶冠』本文より:「わたしは、あの寶石が見つかるまでは退かぬぞ、退くものか、メアリー。お前はアーサーが可哀さうだと思つて目が見えなくなつてをる、わたしをどんなに恐ろしい運命が待ち受けてゐるかわからぬのだ。揉み消すどころか、わざわざロンドンからあるお方をお連れした、もつと立入つて調べてもらふのだ」「こちらが」と言ひながらメアリーは、わたしを振向いた。「いや、こちらはご友人だ。さつき、ひとりで見て廻りたいからと、出て行かれた、今ごろは廏の小道のあたりだらう」「廏の小道のあたり」とメアリーは黒い眉を上げた。「あんなところで何が見つかるといふのでせう。あら、お見えになりましたわ、こちらがそのお方でいらつしやいますのね。私は信じてをります、あなた樣ならきつと突止めてくださいますわね、私の直觀が正しいつてことを、從兄のアーサーはこんな罪は犯してゐないんだつてことを」「まつたく同感です、私もやはり、そのやうに證明できると信じてをりますよ」、ホームズはさう應へてから、扉の前の敷物までもどつて靴の雪をとんとんと落した。 譯者紹介:兼武 進 (かねたけすすむ) 昭和十二(一九三七)年生れ。東京大學英文科卒。桃山學院大學教授、跡見學園女子大學短大部教授、早稻田大學文學部・大學院非常勤講師。
譯書にパトリシア・ニール『眞實』、ジョージ・クレア『ウィーン 最後のワルツ』、テリー・ケイ『白い犬とワルツを』、ジョン・アップダイクほか『母の魂』など。

ジャンル
ミステリー/スリラー
発売日
2015年
3月23日
言語
JA
日本語
ページ数
456
ページ
発行者
文字文化協會
販売元
Yznet Co.,Ltd.
サイズ
17.5
MB
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