涙を呑む鳥1 ナガの心臓 上
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4.0 • 1件の評価
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- ¥2,600
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発行者による作品情報
人間、ナガ、トッケビ、レコンの四種族が暮らす大陸。その南方に暮らすナガの少年リュンは、死の際の友に託された使命を果たすべく北へ旅に出る。そして彼を守るため三人の仲間が集まった……。〈ドラゴンラージャ〉著者による本格ファンタジイ、シリーズ開幕
APPLE BOOKSのレビュー
韓国を代表する傑作ファンタジー小説の日本語訳版。舞台は、砂漠で南北に分断された異世界。北には人間と、巨人族のレコン、火を操るトッケビという3種族が暮らし、南の密林には、うろこを持ち「宣り(のり)」と呼ばれる精神会話でコミュニケーションをとるナガがすむ。『指輪物語』のような西洋ファンタジーと、インド、中国などの東洋神話を融合させながら、韓国らしいエッセンスが加えられた斬新な設定。『ドラゴンラージャ』シリーズなどで知られる著者のオリジナリティあふれる世界観にまず驚愕(きょうがく)する。詳細な描写により砂漠の砂ぼこりや、木々が生い茂る密林までリアルに感じられる。種族特有の文化がどれも個性的で、新しい地名が出てくるたびに巻頭の地図で探してしまうほど。そして、交じり合うことのなかった四つの種族が出会い、冒険の旅が始まる。韓国での初版が2003年と、20年以上前に発表された作品だが、男女や貧富の格差など、現代韓国の抱える問題点を風刺し、警鐘を鳴らしているようにさえ思えてくる。