土人形と動死体
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- ¥2,200
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発行者による作品情報
円城塔デビュー20-1周年記念ファンタジー大作
魔術都市ミスルカラを支配する大魔術師のノーシュ・アレグラは、魔法が使えないソウルレスの弟子エスノダのために世界中の魔術を消去することを宣言、自由都市連合軍と熾烈な戦いを繰り広げた末に地下迷宮の奥に閉じこもる。魂と世界の在り処を探る15篇の連作
APPLE BOOKSのレビュー
魔術を描くのではなく、ファンタジーの姿を借りて「世界がどのように定義されているのか」という根本的な問いを解剖する15編の物語。土人形が歩き、死者が動き、魔王が世界を見渡し、竜が文明の影として存在する。その光景だけを見れば幻想小説のようだが、奇跡や冒険の話ではない。ストーリーは出来事によって進むのではなく、一つの考えが別の考えへとつながり、会話の中から新しい世界像が生まれていく。魔術、魂、死、人形、魔王、観測、記録といった要素は単なる設定ではなく、「生命とは何か」「存在とは何か」「現実とは何か」といった世界の構造を解くための鍵として配置されている。登場人物たちは土人形や動く死体、世界をつなぐ塔と橋、魔王の視点、文明の記録について語り合いながら、生命と存在の境界に近づいていく。そして読者はちりばめられた断片から自分自身で世界を組み立てていくうちに、物語を読んでいたはずが、気付けば巨大な思考実験に立ち会っているような感覚に包まれるだろう。作家、円城塔のデビュー19周年を飾る記念作品。