ON THE WAY COMEDY 道草 愛はミラクル篇
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4.2 • 6件の評価
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- ¥720
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発行者による作品情報
恋人、夫婦、友達、婿姑……様々な男女が繰り広げるちょっとおかしな愛(?)と奇跡の物語!木皿泉が書き下ろしたTOKYO FM系列の伝説のラジオドラマ、初の書籍化。オマケの前口上&あとがきも。
APPLE BOOKSのレビュー
和泉務と妻・鹿年季子(めがときこ)による夫婦脚本家ユニット、木皿泉による「ON THE WAY COMEDY 道草 愛はミラクル篇」。本作は車中を舞台にしたラジオドラマのなかから、男女の愛をテーマにした物語を抜粋したもの。ただ、愛がテーマといっても恋愛だけではなく、夫婦愛や友情などさまざまな関係が描かれている。たとえば、亡き妻の墓参りに義母と行くことになった男が登場する「おかあさんと呼ばないで」は、血のつながりのない親子のどこか噛み合わない滑稽な会話が、いつの間にかお互いの将来を思いやる深い話へと変わっていく。日常のなかに幸せがあるというメッセージが詰まったテレビドラマ「すいか」をはじめ、普遍的な人間ドラマを数多く手がけてきた脚本家ならではの筆力で、掌編ながら人生讃歌の物語として読み応えのある1冊に仕上がっている。著者は、2013年に「昨夜のカレー、明日のパン」で小説家デビューを果たし、同作は本屋大賞の第2位にも選ばれた。今作は、人気作家の仲間入りを果たした木皿泉の原点とも呼ぶべき脚本集。