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APPLE BOOKSのレビュー

週刊マンガ誌で初の連載作品となった、波切敦によるバスケットボールに魅了された兄弟の物語「switch」。自分のプライドが邪魔をして、本当にやりたいことから逃げている小学6年生の主人公、橘雷夢（らいむ）と、バスケの名門中学校が注目するほど卓越したスキルを持つ双子の兄、橘陸玖（りく）。2人は固い信頼を寄せ合う兄弟であり、互いに影響を与える存在同士でありながら、周囲の注目は常に華やかな活躍をする兄に注がれていた。雷夢はそんな相棒に追いつこうと陰で努力を続け、やがて勇気ある一歩を踏み出すこととなる。1対1での駆け引きや心理描写をはじめ、疾走感あふれる速攻、切れ味鋭いフェイントや、シュートのしなやかな指先の動きといったこだわりある描写により、バスケットボールのダイナミズムを伝える。小学校のクラス対抗戦から始まったこの物語の舞台の先には、B.LEAGUE（Bリーグ）やNBAが待っているのだろうか。バスケに魅了された少年たちの夢を追いかけるように描いた作品。