神秘の大樹 Ⅳ
田之助とミロクの亀
発行者による作品情報
心の世界・縁の世界がコミカルな物語になったシリーズ第四巻。第二巻では心の世界を中心に描いているのに対して、本書では日本列島を旅する田之助が現実の縁を通して、心とは何か、いのちとはどういう世界かを学んでいくストーリー。《旅の先々で続く意図的な亀との出会い…魂は出会いの縁を結び/出会いの縁は運勢運命を運ぶ/「共時性現象体験」でいのちを語る》印刷版の帯にこう記されています。事実、酒乱から自分のいのちに目覚め始めた著者は、妻への感謝と葛藤、複雑な思いがぐちゃぐちゃに交錯するなか「妻から逃げ出そうとして」、「我が身の、あまりの不甲斐なさに身を切られる思い」(別著『酒乱』)から放浪旅へと飛び出します。そして目には見えない存在に導かれるかのごとく次々と共時性現象に遭遇。本書に登場するそれらはすべて実体験をもとに描かれています。私たちにもそんな「導線」を垣間見るような瞬間があるかもしれません。ひとたびそれを体感すると、現実世界において仮にひとりぼっちのような状況下でも、生命世界においてそれはあり得ないと分かるでしょう。