距離の嘘
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Publisher Description
2038年、感染症対策データ分析官で中国系日本人の? 隆生(ウー・タカオ)は中央アジアのカザフスタン共和国を訪れた。最終目的地は共和国の北の隅、ロシアや中国と国境を接するソルヴェノク難民キャンプ。人口70万都市へ変貌を遂げたキャンプで発生した苛烈型麻疹の封じ込めのため、政府に招待されたのだ。新型コロナは2022年に収束したが、その後も世界は何度となく感染症の猛威にさらされ、犠牲者を出してきた。日本の感染症対策センターで勤務経験があったとはいえ、まだ若い?は自分を歓迎する人々に一抹の疑念を感じはじめる……。
藤井太洋(ふじい・たいよう)
1971年、鹿児島県奄美大島生まれ。ソフトウェア会社に勤務する傍ら執筆した長編『Gene Mapper』を電子書籍として販売。同作は2012年のKindle本で最も売れた小説になった。2015年には『オービタル・クラウド』で日本SF大賞と星雲賞日本長編部門を受賞。2019年には『ハロー・ワールド』で吉川英治文学新人賞を受賞した。第18代日本SF作家クラブ会長も務めた。他の著作に『アンダーグラウンド・マーケット』『ビッグデータ・コネクト』『東京の子』『ワン・モア・ヌーク』等がある。