〈一休禅師〉世の中百首(2種‪)‬

〈一休禅師〉世の中百首(2種)
【判型】中本1冊。収録順に縦182・179粍。
【作者】伝一休禅師作。鼻山人(東里山人)編・序。
【年代等】江戸後期刊。[江戸]山口屋藤兵衛板。
【備考】分類「往来物」。後印本も全冊収録した。一休禅師作と伝えられる教訓歌を集めた小冊子。序文で「道徳兼備の知識にして古今未曾有の名僧」である一休禅師が居間の壁に書き残した数百首の道歌は、一休遷化の後に冊子に仕立て直され、大徳寺の什物となっていたが、虫干しの機会に50-60首を鼻紙に書き写し、それを上梓したものとするが、仮託であろう。各丁の上段に道歌を半丁に4首ずつ、また、下段に関連する挿絵を半丁に一葉ずつ掲げるのが基本形式で、本文9丁半に「三度くふ食(メシ)さへ剛(コワ)し弱(ヤワ)らかし おもふまゝにはならぬ世の中」から「一生を夢とはしらで覚めぎはに ゆめとしりゆくゆめの世の中」までの合計76首を収録する。