やや あって ひばりのうた やや あって ひばりのうた

やや あって ひばりのう‪た‬

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    • ¥1,600
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発行者による作品情報

天使との格闘──。詩的表現のはじまりに横たわるかくも美しく破壊的な神話的光景。書くことを呼びかけるものと呼び止められて詩を書く詩人とのあいだの原初的な闘争の光景。日本の九十年代を代表する傑作と絶賛された千慶烏子の『ややあってひばりのうた』。


あなたは妹の黒い靴下をはき、わたしはお兄さまの革のベルトをしめて、おたがいの胸乳をおのおのの口に吸い合うのです。あなたは妹の黒いリボンをつけ、わたしはお兄さまの黒い靴紐をしめて、おのおのの口に青い鱒をつりあげるのです。水しぶきをあげて勃起している青い魚をおたがいの口にさがしあてては、それをおのおのの口に吸い合うのです。そうしてあなたはわたしの野良猫のようにまるいおなかに、そうしてわたしはお兄さまの牝猫のようにきれいなおしりに、杜撰な虚言を突き立てあってはおたがいの青い鱒をおのおのの口に吸い合うのです。(本書より)

  • ジャンル
    小説/文学
    発売日
    2020年
    12月12日
    言語
    JA
    日本語
    ページ数
    320
    ページ
    発行者
    P.P.Content Corp.
    販売元
    P.P.Content Corp.
    サイズ
    2.2
    MB
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