ガラスの靴 - Wisの朗読シリーズ(26)
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発行者による作品情報
猟銃店の夜番に雇われていた僕は、米軍軍医の邸宅に散弾を届けにいったところ、色の青白いメードに歓待を受けた。それが悦子との出会いだった。歳は二十歳。「ヒグラシは鳥に決まっている」「雨ガエルがいっぱい入ってきて眠れない」などとにわかには信じられないことを言う彼女だが、僕は惚れてしまった。軍医が夏休みで不在の間、邸宅は二人の”無邪気な”戯れの場となった。 やがて、軍医の休暇の終わりとともに二人の“夏休み”も終わりがやってくる――それを嫌がる悦子。僕の腕の中で胸を打たせている彼女を、“今日こそ”という確信を持って抱こうとするのだが・・・。(C)wis