奴隷根性論(小学館の名作文芸朗読)
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【小学館の名作文芸朗読】
大正期の社会運動家、無政府主義者である大杉栄の評論。農業の発達と共に、土地私有の制度が起こり、奴隷は犬と一緒になって主人に対して絶対的服従をする。このような「奴隷根性」が階級を生み、弱者を虐遇することに馴れ、強者に対して自ら奴隷の役目を演ずるようになった。大杉は原始時代から近代に至るまで続く一大道徳律、つまり奴隷根性を消去しない限り、真の「自由人」たりえないと訴える。