殺人の涯(小学館の名作文芸朗読)
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発行者による作品情報
【小学館の名作文芸朗読】
私はとうとう女房を殺してしまった。この白い液体の中には、女房の屍体が溶け込んでいる。私が苦心して得た研究では、ある三つの薬品をある割合で配合し、ある濃度に薄めて、ある温度に保っておくと、人間の身体は溶けやすくなるのだ。だが、殺すまでのことはなかった。後悔の念が泉のように沸き上がってくる。その時、何者かが入り口をノックする。合鍵で入ってきたのは警官だった。万事休すと思いきや・・・。