注文をまちがえる料理店
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2.0 • 1件の評価
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- ¥306
発行者による作品情報
※この作品は原著を要約したものです。
「注文をまちがえる料理店」は、特別なルールのあるレストランだ。
「このお店では、注文した料理がきちんと届くかは誰にもわかりません」と、料理店を企画した著者は述べる。この料理店で注文を取るスタッフが、認知症の状態にあるためだ。しかしそこには、「間違えることを受け入れて、むしろ楽しみましょう」という思いがある。
この料理店がそのまま、認知症のさまざまな問題を解決する糸口になるわけではない。それでも「間違えることを受け入れて楽しむ」という価値観を発信したい気持ちが、このプロジェクトを実現させたのだ。
宮沢賢治の童話『注文の多い料理店』をモチーフにした「注文をまちがえる料理店」は、2017年6月3日、4日の2日間限定で、試験的にプレオープンした。ほとんど身内だけでひっそりと行なう予定だったプロジェクトは、しかし著者の予想をはるかに超える反響を呼んだ。ハプニングは当たり前のように起きたが、訪れた客はみんなそのハプニングを楽しんだ。評判は国境を越え、社会福祉先進国のノルウェーからも高い評価を受けたという。
本書には企画者である著者の視点だけでなく、スタッフとして働いた認知症の当事者を支えている、ケアワーカーや家族からの寄稿も数多く寄せられている。社会福祉の領域に、新しい価値観と示唆を与える一冊である。(池田 明季哉)