あくたの死に際(1)
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発行者による作品情報
書かずに死ねるか。
大企業に勤めて仕事も順調、
彼女とも良い感じな
社会人・黒田マコトは、
実生活の小さな積み重ねによって
心を病んでしまう。
休職し療養に励む黒田は、
学生時代の文芸部の後輩・
黄泉野季郎と再会する。
卒業後、売れっ子小説家になっていた
黄泉野に焚き付けられ、
黒田は再び筆を執ることにするが、
それは艱難辛苦の道だった―――
APPLE BOOKSのレビュー
小説家を目指す会社員と周囲との葛藤を描くヒューマンドラマ。大企業勤務で人生順調だった黒田マコトは、精神的疲労で突然会社に行けなくなる。休職した彼は文芸部の後輩だった人気作家、黄泉野季郎に偶然再会し、封印していた小説の執筆をスタートするが…。創作という業と、才能への執着を描き出した話題作。作画はシンプルながら、斬新でみずみずしい心理描写が胸に迫る。黒田と黄泉野の間にある、互いの才能を認めているからこその愛憎はもちろん、恋人や編集者との会話にもヒリヒリした感情が満載。読み進めると、誰かに共感せずにはいられなくなる。隠し続けた自分をさらけ出し、命を燃やして物語を紡いでいく黒田が、どんな快作を世に送り出すのか楽しみでならない。