



カムイ伝全集 第一部(1)
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4.1 • 7件の評価
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発行者による作品情報
▼「決定版 カムイ伝全集」刊行にあたって▼第1章/誕生(怪声、ダンズリ、犬追物、山狩り、地擦り、緑の目、誕生)▼第2章/カガリ(根ビラキ、カガリ、フッカケ、犬、草場、カムイ)▼第3章/剣(雪割、見分、血、剣、一本杉、流星)▼第4章/マス取り(蔵方役、遊猟、検見、マスどり、刺客)●主な登場人物/カムイ(差別の壁を力で乗り越えようとする夙谷の少年)、正助(才覚あふれる貧しい農民の子)、草加竜之進(次席家老のひとり息子)●あらすじ/幕府による厳しい身分制度がしかれていた江戸時代。その寛永年間(1624~34年)末の日置藩領内。厳しい差別を受けていた人々の集落は、夙谷(しゅくだに)という地域にあった。そこで生まれたカムイは“生きる誇りと自由”を得るためには、強くなる以外に方法はないという信念を持つ。そんなカムイがふとしたことで知り合った少年の正助。貧しい下人(自分の田を持たない小作農民)の子として生まれた彼も、いつかは自分の家や田が持てる立場になりたいと願っていた。ある日、カムイの母親が重い病にかかるが、夙谷の病人ということで町の医者から診察を拒否される。自分の母親が、ろくな手当ても受けずに死んでしまったことで、言いようのない怒りを感じたカムイは、その怒りを森で出会ったイノシシと戦うことで晴らそうとする。しかし、逆にカムイは傷ついて意識を失ってしまう。そこに偶然、あの正助が通りかかる…(第1章)。●その他の登場人物/日置藩主、弥助(カムイの父)、ダンズリ(正助の父)、花巻村の庄屋、草加勘兵衛(日置藩の次席家老)、橘軍太夫(草加勘兵衛に敵意を抱いている日置藩の目付)、橘一馬(軍太夫の息子)、横目(目付けの手先となって働く夙谷の頭)、笹一角(日置藩の剣法指南役)、水無月右近(笹一角を打ち負かした浪人)、笹兵庫(水無月右近に敗れて脱藩した兄の代わりに剣法指南役となる)
APPLE BOOKSのレビュー
重厚な絵とストーリーで読者を圧倒し、マンガ表現の領域を大きく広げた、忍者マンガの金字塔。貸本マンガ『忍者武芸帳 影丸伝』と並ぶ、白土三平の代表作であり、スピンオフ作品『カムイ外伝』や、17年の歳月を経て描かれた『カムイ伝 第二部』など、著者にとってのライフワークと呼ぶにふさわしい長編大作だ。忍者カムイをはじめ、江戸時代に生きる若者たちが、理不尽な運命へ決死の覚悟で立ち向かう姿は、多くの人々の胸を揺さぶった。さまざまな秘術を駆使して繰り広げられる死闘も読み応え満点。一般のマンガ誌とは一線を画した独創的な誌面で、異才を数多く輩出したことで知られる伝説のマンガ誌『ガロ』は、この『カムイ伝』を連載するために著者によって創刊された。