クラゲの骨は青(1)
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5.0 • 3件の評価
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発行者による作品情報
セミの鳴き声がうるさく響く夏のある日。
高校2年生の七海遥花は、隣の高校に通う工藤暁に告白される。
「話したこともないのに…」と戸惑う遥花に対し、工藤は「まずは友達から」と提案し、2人は連絡先を交換することに。
時を同じくして、2人の住む町のとある踏切では連日、同じような人身事故が続いていた――。
APPLE BOOKSのレビュー
ある夏の日から始まる、青春ホラーラブストーリー。高校2年生の七海遥花は、人身事故が起きた踏切の前で「駅のホームで見かけていた」という工藤暁に初めて告白される。身勝手な母との暮らしに疲弊していた遥花は純粋な工藤に救われていくが、彼には秘密があった。爽快な青空と真っすぐな告白のオープニングから、不穏でえたいの知れない闇への展開にゾクゾクする注目作。工藤の正体は何なのか。読者はその大きな謎に直面しながら、虐待を受けている遥花の追い詰められた感情にも共感し、2人の切ない初恋を応援したくなる。踏切の音やセミの鳴き声が醸し出す真夏の気だるさ、シンプルな描線から漂う危うい色気に引きこまれ、目が離せなくなる作品だ。