スティグリッツ PROGRESSIVE CAPITALISM(プログレッシブ キャピタリズム)
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- ¥2,600
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発行者による作品情報
中流という生き方はまだ死んでいない。
万人を豊かにする進歩的資本主義とは?
上流エリートか、貧困層か……。未来の選択肢は、この二つだけではない。
今こそ、分断なき世界について語ろう!
「スティグリッツはとてつもなく偉大な経済学者だ」――ポール・クルーグマン(ノーベル経済学賞受賞経済学者)
「クルーグマン、ピケティと並び、21世紀のグローバル資本主義論争をリードしてきた偉人」――アンドリュー・アンソニー(ガーディアン紙)
ノーベル経済学賞受賞経済学者が、市場原理主義に異議を唱え、経済の再生を提言する!
いまや経済や政治は、一部の富裕層や大企業だけのためのものになってしまった。
さまざまな産業を、わずかばかりの企業が独占的に支配するようになった結果、格差が急激に拡大し、成長が鈍化している。
だが、我々が直面しているこのような状況に対し、打つ手がないわけでは決してない。
スティグリッツによれば、富や生活水準の向上を真にもたらすのは、学習、科学やテクノロジーの進歩、法の支配だという。本書で示される政策改革に賛同する人が多数派を占めれば、いまからでも、豊かさが万人にいきわたる進歩的資本主義を構築することは可能だ。そしてそれは、誰もが中流階級の生活を実現できる社会である。
市場原理主義から予想される危機と、進歩的資本主義の基盤を提示する本書は、現代社会の危機的状況を明らかにすると同時に、困難な時代を乗り越えるための、正しい資本主義のあり方、すなわち「それでも資本主義にできること」を示すものである。
APPLE BOOKSのレビュー
我々は、ごく一部の富裕層が富を独占し、格差の広がる分断された世界に生きている。ノーベル経済学賞を受賞した経済学者のジョセフ・E・スティグリッツが、万人が豊かな生活を享受するために必要な経済改革を提言する書。第1部ではまず、経済成長の停滞、不平等な分配をもたらした原因を解き明かし、過剰な金融化や市場支配力の増大、グローバル化への対応の失敗などを指摘する。「市場に任せる」というのが資本主義の基盤と信じられてきたが、もはや市場に任せておくことはできない。国富を生み出すものを真に理解してこそ、より活力にあふれた経済の再生を実現できるという。そして第2部では、経済と不可分の政治について語り、クリントン政権時代に大統領経済諮問委員会の委員長を務めた経験などから、具体的な政策を提案する。経済的格差が政治的格差を生み、それがまた経済的格差を維持・増強するという悪循環を断ち切るには、市民の力が必要だと強く主張する。本書につづられているのはアメリカの現状だが、経済成長の鈍化、広がる格差など、日本も同様にそれらの状況が当てはまるのは明らか。現代社会の直面する諸問題を明らかにし、その解決策を提示する"新たな国富論"といえるだろう。希望は、まだある。