フェラ・クティ自伝
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4.2 • 10件の評価
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- ¥1,100
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発行者による作品情報
フェラ・クティは生涯、自由であることを求め生きた。その混沌の奥底から生まれた超普遍的グルーヴ、フェラ・クティの音楽、フェラ・クティの芸術。私たちは今、彼の存在をどう受けとめればいいのか。そこから何を想像することができるのだろうか。生きること自体が闘いであり、アートそのものだった偉大な「兄弟」による自伝。
APPLE BOOKSのレビュー
ジャズやファンクなどに影響を受け発展したワールドミュージック、アフロ・ビートの創始者として知られるフェラ・クティに迫った「フェラ・クティ自伝」。本作は、彼と親しい間柄だった民俗学者、カルロス・ムーアによる著書。アフロ・ビートが誕生した瞬間、20代の英国留学、その後の渡米で身を持って感じた人種差別との闘いなど、彼の歴史を本人や家族、関係者などの証言をもとに構成している。偉大なミュージシャンとしての側面のみならず、マルコムX といった活動家に触発され、音楽を武器に"アフリカ開放"という巨大なスローガンを掲げた経緯や、当時の政治体制への抵抗なども生々しく綴られている。死後、音楽的功績はもとより急進的な活動によって神格化された面もあるが、象徴的なカリスマというだけでなく知られざるリアルな姿が描かれているのも本作の魅力。人間としてのフェラ・クティを余すことなく感じ取ることができる。
カスタマーレビュー
あまりにも生々しい告白
フェラ・クティの名前は、この本を読むまで正直知りませんでした。
最近、音楽がラジオなどで流れても、名前を意識するまでに至らなかったのですが、この本を読むと、一人称で語りかけてくるせいか、前世紀末に亡くなったとは思えないぐらい、ビビッドに彼の言葉が迫ります。
情熱、苦悩、正義、退廃、混乱が矛盾を見せながら、生々しい言葉で綴られていきます。
彼のいとこは、ノーベル文学賞を受賞した才人ですが、同じ血ですね、才能をかんじます。