ヤキトリ1 一銭五厘の軌道降下
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4.5 • 14件の評価
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発行者による作品情報
異星文明による植民惑星となった地球で生まれ育ったアキラ。彼は自らの決められた運命を変えるため、惑星軌道歩兵部隊に志願する。
APPLE BOOKSのレビュー
デビュー作「幼女戦記」で人気を博したカルロ・ゼンが手掛けるSF小説「ヤキトリ1 一銭五厘の軌道降下」。「幼女戦記」は戦下にあるヨーロッパを彷彿とさせる設定だが、こちらは"商連人"という宇宙人が戦いを繰り広げる世界。地球人は惑星の地上戦での任務を期待されており、ヤキトリというのは惑星に降下する歩兵に付いた俗称。その候補生である主人公のアキラが、国籍の異なる見ず知らずの5人の地球人と共に訓練に挑む姿が描かれていく。気持ちが通じて一致団結するわけでもないのに徐々に力を蓄えていく様子は、目的が同じであれば同志としてまとまって力を発揮できるというチームの形を見せているようで興味深い。彼らは訓練を重ねていくが、なかなか卒業できず、その理由も読みどころの一つ。日本語の韻を踏むようなリズミカルな表現もあり軽快で読みやすい一方、"選ぶことが権利だと言われつつ、選ぶと罰せられた"と現代の日本に対する風刺とも受け取れる独白を織り込むなど、示唆にも満ちている。
カスタマーレビュー
ペイ893
、
続編まだー?
これはリアリティに満ち溢れた素晴らしいSF作品だ。
特に主人公が良い。努力家だが自己中で、他人を基本的に信用しないひねくれ者ーーーーーだがそれが良い。なぜなら良い主人公というのは個性的で、その個性を貫ける人物でなければならないからだ。
理由もなくモテるハーレムくん(嘲笑)である必要はないし、神様(笑)からチートを貰った最強(大爆笑)である必要もない。
必死に生き足掻こうとするアキラの未来に僅かな幸あれ。