人形の家
Publisher Description
ノルウェーを代表する劇作家ヘンリック・イプセンによる近代劇の出発点となった記念碑的作品。妻であり母である前に、一人の人間として生きたいと願う主人公ノラを通して、新しい時代の女性像を描くことで、「女性解放」を高らかに謳い上げた。いわば、フェミニズムの先駆けとなった戯曲とも言える。ヨーロッパだけでなく、日本や中国など、東洋の演劇にも影響を与え、伝統演劇とは異なる新たな演劇の誕生を促すことになった。1879(明治12)年、デンマーク王立劇場で初めて上演さた。日本では1911(明治44)年に帝国劇場で全3幕が上演され、主人公ノラを日本における女優の祖と言われる松井須磨子が演じた。