僕の最後の失敗
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4.6 • 7件の評価
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- ¥950
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発行者による作品情報
【しっぱい続いて、いっぱい転んで、今ではすっかり前向いて。】
過去の失敗も時代を超えて、形を変えて――。自らの生活を描く孤高の“私漫画家”福満しげゆき氏。代表作である『僕の小規模な失敗』執筆から二十二年の月日が経ち、妻との暮らしや育児を経験した氏が描く令和の“失敗”の形とは――。…というか、四半世紀近く失敗が続いてるのか――。
(C)2025 Shigeyuki Fukumitsu
カスタマーレビュー
ダブルバイトロまる
、
最高傑作
福満しげゆき作品の最高傑作だと思う。
「僕」は相変わらずウジウジと後ろ向きな内省に沈んでいて、
それがかさぶたを剥がすが如き自虐的中毒性を読者に与える。
これは福満作品のお家芸である。
そして、そのネガティブな述懐を経て、各話の終盤に例の「妻」が登場する。
この妻こそが「僕」にとっての救済であり、ある意味で物語の主人公なのだが、
この妻は特に何をするわけでもない。
なにかを解決したり癒しを与えるわけでもなく、
ただそこに、居る。
立ったままアンパン食ったりしながら、ただそこに居てくれるのだ。
少なくともこの作品においては家事したり育児したりの描写はされず、
気まぐれにFF16買ったりSNSの更新サボったりしながら、
しかし圧倒的な存在感で、全力で存在してくれている。
その楽天的な佇まいを眺めた「僕」は、
少しだけ視線を前向きにして、人生の歩を進めていく。
その姿にはじんわりと心を温められる。
小規模性・弱小性・自虐性といった、作者の才能が、
いままでの創作で培った実力と噛み合った、現時点での最高傑作だと思う。
CIEGO de Japones
、
いつも通り
初期から読んでるので…何か…感慨深いですね…