収容所(ラーゲリ)から来た遺書
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発行者による作品情報
戦後12年目にシベリア帰還者から遺族に届いた6通の遺書。その背後に驚くべき事実が隠されていた!大宅賞と講談社ノンフィクション賞のダブル受賞に輝いた感動の書。
敗戦から12年目に遺族が手にした6通の遺書。ソ連軍に捕らわれ、極寒と飢餓と重労働のシベリア抑留中に死んだ男のその遺書は、彼を敬慕する仲間たちの驚くべき方法により厳しいソ連監視網をかいくぐったものだった。悪名高き強制収容所(ラーゲリ)に屈しなかった男たちのしたたかな知性と人間性を発掘した感動の傑作。第11回講談社ノンフィクション賞(1989年)、第21回大宅壮一ノンフィクション賞(1990年)を受賞。
解説・吉岡忍
APPLE BOOKSのレビュー
二宮和也主演の映画『ラーゲリより愛を込めて』の原作。戦後12年目に届けられた6通の遺書。文字を残すことがスパイ行為と見なされるソ連の収容所をくぐり抜け、引き揚げ者たちが託された遺書を日本で待つ家族に届けた方法とは。過酷な状況でも希望を失わず、自らの信念を最後まで貫いた山本幡男とその仲間たちを描く感動のノンフィクション。第2次世界大戦の敗戦後、約60万人の日本人がソ連軍に捕らわれ、シベリア各地の強制収容所(ラーゲリ)に抑留された。極寒の地での飢餓と重労働で7万人が亡くなったといわれる収容所生活の中、戦犯とされ強制労働25年の刑を宣告されながら、帰国(ダモイ)を信じる山本幡男はアムール句会と名付けた俳句の集まりを立ち上げる。それは日本語を忘れず、帰国への希望を失わない心のよりどころとなり、博識で温厚な山本の人柄もあって、多くの仲間の生きる支えとなった。だが、終戦から8年、山本の体は病魔に侵されていた。彼を慕う仲間は苦渋の進言をし、山本は震える手で家族への思いを込めた遺書を書き上げるが…。収容所という逆境で死の淵に立っても、穏やかで高潔な山本の遺書。人間らしく生きるとはどういうことかを考えさせられる傑作。
カスタマーレビュー
ラーゲリより愛を込めて
私は、映画を見たいなと思って原作やノベライズ本遠買ってみました。とても感動する作品でした。原作やノベライズ本を買って映画の予告編を見ると、涙が止まらず、とても心に響く物語です。本当に、このことを経験した人がいることを改めて知る機会が出来ました。本当に感動する作品でした!