夜の寝覚 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
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5.0 • 1件の評価
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- ¥1,400
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発行者による作品情報
藤原定家が『源氏物語』に次ぐ作品として、『狭衣物語』と共に高く評価した平安後期の代表作。主人公の中の君が13歳の八月十五夜、天人が夢に降り立ち、琵琶の秘曲を授けられ、同時に苦難の予言を受ける。2年後、忍び込んできた男性と人違いの意に添わぬ契りを結び妊娠。それは姉の結婚相手であった。近現代文学にも通じる、宿命に翻弄される主人公の葛藤や、揺れる心の動きを繊細に描写。相次ぐ困難を乗り越えて成長する女性の一生の物語を解説。
カスタマーレビュー
菅野孝
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原文も現代語訳も全てルビ付きで、読みやすい。
原文も現代語訳も全てルビ付きで、読みやすい。巻一と巻二だけでも楽しめる。また、系図のおかげで、登場人物たちの血縁・姻戚関係も分かりやすい。
乾澄子氏は「先行作品を投影させながら物語世界を構築していく」と述べ、その例として源氏物語と竹取物語を挙げている。それらに加えて、天人が秘曲を伝授することはうつほ物語、男君が妻の姉妹を思いがけなく取り違えることは住吉物語ーーそれぞれ思い起こさせる。