小次郎講師流 目標利益を安定的に狙い澄まして獲る 真・トレーダーズバイブル
Vトレーダーになるためのルール作り
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- ¥2,800
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発行者による作品情報
勝率90%の手法でも、勝てないことは間々ある。
エントリー手法は、資金管理とリスク管理とセットになって、
はじめてその効果を発揮する。
「エントリー手法が一番大事」の勘違い
今、目の前に、勝率90%の手法を提示されたとします。そのとき、皆さんはどう思うでしょうか? 「あぁ、これでバラ色のトレード生活を送ることができそうだ」と思う人もいるでしょう。「そんな“うまい話”があるわけない」と思う人もいることでしょう。 どちらが正解かは、そのときのトレード環境ややり方にもよるので一概には言えませんが、トレードの入口としては「後者」の考えのほうが合っています。
ここでの問題は、負ける確率が10%もあることです。「10%しか」ではありません。「10%も」あるのです。「10%の実現」は、頭で考えているよりも、頻繁に起こります。もし、勝率が90%もあることだけに注目し、大きな賭けをして“10%”のほうを引いてしまったらどうでしょう。エントリー手法だけがどんなに優秀でも、それでは利益を残すことはできません。
本書では、伝説のトレーダー集団「タートルズ」のトレードのやり方から、適切なポジション量を導き出す資金管理のやり方と、適切なロスカットをはじき出すリスク管理のやり方を紹介しています。先にも紹介したように、どんなに優れたエントリー手法があったとしても、資金管理(適切なポジション量)とリスク管理(どこまでリスクを許容すべきか)が構築されていないと、その効果を十二分に発揮できないからです。
逆に言うと、資金管理とリスク管理をしっかり形作ったうえで、優れたエントリー手法を行えば、利益は積み重なっていきます。資金管理とリスク管理とエントリー手法は、それぞれ別で考えるのではなく、この3つをワンセットとして考えるべきなのです。 先ほど「どちらが正解かは、そのときのトレード環境ややり方にもよるので一概には言えません」とお話ししました。資金管理とリスク管理を取り入れたうえでの勝率90%なら、鬼に金棒でしょう。しかし、資金管理とリスク管理がない勝率90%では、イチかバチかのギャンブルの領域を出ないと考えられます。
「破産しないこと」を前提に、安定的に、目標利益を狙い澄まして獲れるトレーダーのことを、本書ではVトレーダーと呼んでいます。Vトレーダーになるために、何をすべきか(どういうトレードルールを作るべきか)。その答えを本書の中で明かしています。
■移動平均線大循環分析と大循環MACD
タートルズの資金管理とリスク管理については、現在でも、それを超えるものがありません。したがって、そのまま活用すればよいのですが、エントリールールだけは違います。“入口”については、タートルズのエントリールールを超えるものが多々あります。 そこで、エントリールールに関しては、小次郎講師が使っているものを紹介しています。具体的には、以下の2つです。
◎移動平均線大循環分析
◎大循環MACD
移動平均線大循環分析は、「3つの移動平均線の並びと傾きと間隔から、エッジのある局面を浮き彫りにし、そのときにだけエントリーする」というルールです。6つのステージに分類し、明らかに有利な局面のとき(買いならステージ1、売りならステージ4。本書の中で解説)にだけ参加します。
移動平均線大循環分析は、大きなトレンドを狙うものですので、初心者トレーダー向けのやり方です。
大循環MACDは、中級者以上の人が興味を持つやり方です。移動平均線大循環分析は、それ自体、大きなトレンドを狙うものですので、小さなトレンドのときには取りこぼす可能性があります。
そこで登場したのが大循環MACDなのです。3つのMACDを見ることで、ダマシを極限に回避しつつ、大きなトレンドはもちろん、小さなトレンドも狙っていけます。仕掛けのタイミングが移動平均線大循環分析よりも早くなるところに特徴があります。書籍としては、本邦初公開の手法です。
本書の目的は、トップトレーダーの良いところを真似して、それを自身のトレードルールに適用させようというものです。具体的には、先述したように、タートルズのトレードルールから資金管理とリスク管理を採用し、エントリーに関しては、小次郎講師流のルールを取り入れました。両者の長所を融合したトレード手法の紹介になっています。