推定無罪(上)
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- ¥850
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発行者による作品情報
1988年に刊行されるや日本の読書界に衝撃を与え、同年のミステリーベスト1に選ばれ、ついには80万部を売り上げた伝説のベストセラーが待望の電子化! 地方検事選挙が白熱する街で起きた女性検事補殺し。逮捕されたのは、被害者と不倫関係にあった敏腕検事──果たして彼は有罪か無罪か? 白熱の法廷戦、豊穣な人間ドラマ、最後に待つ驚愕の真相。これぞ不朽の名作! 本書の20年後を描いた、続編『無罪 INNOCENT』とあわせてお楽しみください。
APPLE BOOKSのレビュー
法曹界に身を置く著者による、1987年(日本語訳は1988年)刊行のデビュー作にして不朽の名作『推定無罪』。スリリングな法廷場面と濃密な人間ドラマが圧巻で、ハリソン・フォード主演で映画化され、世界的ベストセラーとなった。アメリカ中西部の都市キンドル郡で、地方検事選挙戦のさなか、女性検事補キャロリンが自宅で殺害された。頭部を殴打され、ロープで縛られた遺体。そして、室内のグラスから検出されたのは、地方検事レイモンドから直々に捜査を依頼された首席検事補ラスティの指紋だった。実は数か月前の一時期、彼らは不倫関係にあったのだ。圧倒的に不利な状況の中、被告として法廷に立つラスティは有罪なのか、無罪なのか。そして隠された真実とは。アメリカの地方都市の司法、警察、政治の実態を描き、法と正義を問う社会派小説。仕事では有能だが中年の危機に陥った男による恋に取りつかれた回想と、そこから現れる男性優位社会で立ち回る野心的な被害者像。何より法廷での虚々実々の駆け引きと、ミステリーとしても一流のどんでん返し。リーガルサスペンスというジャンルの決定打となり、後進の輩出を促した傑作。