教室を生きのびる政治学 教室を生きのびる政治学

教室を生きのびる政治‪学‬

    • 3.0 • 1件の評価
    • ¥1,800
    • ¥1,800

発行者による作品情報

国会でも会社でも商店街の会合でも
そして学校のなかでも、
人間の行動には同じ力学=「政治」が働いている……
いまを生きるわたしたちに必要なのは
半径5メートルの安全保障 [安心して暮らすこと] だ!


学校生活のモヤモヤを政治学から見てみると、
わたしたちはとっくに政治に巻き込まれていた!

◆自治:女子の靴下だけ黒限定のトンデモ校則
◆議会:かみ合わなくてイライラがつのる学級会
◆多数決:むりやり感あふれる過半数ルール
◆公平:不登校を「ズルい」と思ってしまう気持ち
◆支持:意見を言えない人はどうする?問題

心をザワつかせる不平等も、友だち関係のうっとうしさも、孤立したくない不安も……
教室で起きるゴタゴタには、政治学の知恵が役に立つ!
学校エピソードから人びとのうごめきを読みといて、社会生活をくぐりぬけていこう。
人が、社会が、政治が、もっとくっきり見えてくる。

「安全保障、といっても軍備や国家間の紛争の話をしようというわけではない。半径五メートル、それは僕たちの日常の生活空間の話だ。日常の生活空間(とくに教室内)で頭を抱えながらうずくまるのではなく、少しでも心穏やかに、安心して過ごすために、なにより政治学が役に立つ、ということを伝えたいのだ」
(「はじめに」より)

【目次より】

はじめに

序章 大前提――力を抜いて自分を守る
――善・悪・社会

教室のなかの安全保障/だれも立派にはなれません/友だちが一〇〇人も必要なワケがない/世界史に一度しか登場しない僕たち

第1章 言うことを聞く/聞かせるということ
――権力・合意・自治

政治とは「選ぶ」こと/僕たちの心の習慣――理由を放置したまま従う/トンデモ校則は守るべき?/「みんなで決めた」というフィクション

第2章 どうして「話し合い」などするのか
――議論・中立・多数決

話し合いは失敗する/偏りを確認するために/「論破」に含まれているもの/多数決=民主主義?――とりあえずの風速計/黙っているが考えている/言い出せない人のための政治

第3章 仲間をつくるということ
――対立・支持・連帯

友だちより「仲間」を/対立を恐れず、やみくもに戦わず/上も下もない対等な僕たち――協力関係の組み立て

第4章 平等をめぐるモヤモヤ
――公平・公正・分配

心がザワつく厄介な「平等」/平等を切り分けてみる/平等でないと困る理由

第5章 政治は君たちの役に立つ
――責任・民主主義・政治

自己責任論なんて無視してよいのだ/やり直しが前提のシステム――民主主義/学校でも家でもない場所へ

おわりに
大人はなかなか変わりにくい/こんな世の中にしてしまった/政治学は教室を放置してきた/僕たちもかつては君たちだった

ジャンル
政治/時事
発売日
2023年
4月25日
言語
JA
日本語
ページ数
304
ページ
発行者
晶文社
販売元
Digital Publishing Initiatives Japan Co., Ltd.
サイズ
3.7
MB

岡田憲治の他のブック

政治学者、PTA会長になる 政治学者、PTA会長になる
2022年
風と雲のことば辞典 風と雲のことば辞典
2016年
なぜリベラルは敗け続けるのか なぜリベラルは敗け続けるのか
2019年
デモクラシーは、仁義である デモクラシーは、仁義である
2016年
言葉が足りないとサルになる――現代ニッポンと言語力 言葉が足りないとサルになる――現代ニッポンと言語力
2010年
転換期を生きるきみたちへ 転換期を生きるきみたちへ
2016年