新装版 雪虫 刑事・鳴沢了
-
-
3.8 • 25件の評価
-
-
- ¥880
-
- ¥880
発行者による作品情報
「仏の鳴沢」と呼ばれた祖父。
「捜一の鬼」の異名を持つ父。
その二人を継ぐ、「刑事として生まれた男」――。
堂場瞬一史上人気NO.1警察小説!
祖父・父を継いで新潟県警捜査一課の刑事となった鳴沢了は、晩秋の湯沢で殺された老女が、かつて宗教教団の教祖で、五十年前に殺人事件に関わったことを突き止めた。了は二つの事件の関連を確信するが、捜査本部長の父はなぜか了を事件から遠ざけるのだった。正義は、そして歳月は、真実を覆い隠すのか?
堂場瞬一の原点にして、警察小説の潮流を創り出した大傑作。
新装版 刑事・鳴沢了シリーズ毎月刊行予定!
APPLE BOOKSのレビュー
警察小説の雄として、驚異的なペースで作品を生み出し続ける堂場瞬一の長編2作目。本作が著者にとって初の警察小説であり、刑事、鳴沢了が初登場するシリーズ第1作目でもある。新潟県警捜査一課の鳴沢了は、祖父、父から三代続く刑事の末裔。湯沢で刺殺された老女の事件の捜査に当たった了は、老女が戦後の混乱期に興った宗教団体「天啓会」の元教祖だったことから、50年前に教団内で発生した事件との関連を確信する。しかし、日頃から確執のある父も、引退した祖父も、なぜか過去を語ろうとしない。刑事に生まれた男を自認し、仕事に誇りと信念を持つ了が最後にたどり着いた真実とは? 父と子をテーマに置き、了の一人称で進行する物語は苦く、重い。息苦しさすら感じる了の真っすぐな姿勢と、強い信念は真実を知って揺らがざるを得ず、刑事の冬の時代を示唆するラストも強烈。全10作に及ぶ刑事、鳴沢了サーガの始まりを宣言する、堂場の警察小説の原点となる重要作。
カスタマーレビュー
山本功
、
10年ぶりに読みました。
当時は主人公と同世代で、共感できた事も何となく多かった作品ですが、今読み返すと、何処か青臭く感じる。良かったです。