ザ・ミッション(3)
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発行者による作品情報
食品メーカーからプロ野球チームに出向した三上翔太。広報部に所属し、ある「ミッション」に携わるが……野球小説の新たな地平!
APPLE BOOKSのレビュー
警察小説、スポーツ小説を数多く手掛ける堂場瞬一が描くのは、プロ野球チーム広報に配属された主人公と野球選手、そしてチームに関わる人々たちが織りなす人間ドラマ『ザ・ミッション』。食品メーカーの広報部で丸5年働いてきた三上翔太に、人事部より子会社である野球チーム、横浜パイレーツの広報部への出向の辞令が下る。さらには三上の大リーグ好きを理由に、大リーグより移籍してきたスター選手、石岡の専属広報を任命されることに。しかし、マスコミ嫌い、囲み取材やインタビューをほぼ拒否し、自らの心の内を一切見せようとしない石岡相手に三上はほとほと困り果てる日々。それでも、チームメート、元チームメート、恩師、編成部長、寮長と石岡を知る人々にあの手この手で話を聞きながら、石岡という選手を知ろうと奔走する。しかし、来季より石岡の大リーグ移籍という話がささやかれ始め、球団に不穏な空気が流れ始める…。横浜パイレーツを置いて、大リーグへ行ってしまうのか。そして、三上は石岡の本心に近づくことができるのか。野球選手たちが輝くスタジアムの裏で、球団のため、日本野球のために働く人々の仕事ぶりや、記事を書かなければいけないマスコミと、球団をアピールしつつも選手を守らなければいけない広報との攻防戦など、普段知ることのできない世界に、野球好きもそうでない人も楽しむことができる作品だ。