犬を盗む(2)
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- ¥640
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発行者による作品情報
愛犬家殺人に端を発する人間ドラマと、一匹の犬の数奇な運命を描ききった慟哭のミステリー!著者デビュー10周年記念作品。
APPLE BOOKSのレビュー
ある殺人事件にまつわる犬を巡るミステリー群像劇『犬を盗む』。世田谷のとある大きな屋敷で老女の殺人事件が起きる。そこには犬を飼っていた形跡が残されていた。家族や親戚とも疎遠であり、特に犬好きではなかったとされる老女が、実は愛犬家だったというもう一つの顔。とあるコンビニでは店員の男が、なぜか急に犬を飼い始める。ギャンブルもせず、女遊びもせず、週6日真面目に働く男と一匹の生活に興味を持ったコンビニの同僚は、彼の犬の散歩を手伝うようになる。彼はなぜ急に犬を飼い始めたのか。同僚はなぜ、犬を飼い始めた彼のことをかぎまわるのか。白いチワワ、刑事、犬を飼い始めたコンビニ店員、コンビニ店員の同僚、愛犬家のミステリー作家。犬と人間と、さまざまな登場人物たちの視点から物語が語られる時、バラバラだったパズルのピースが少しずつはまっていく。老女殺人の犯人は一体誰なのか、飼い犬はどこへ行ったのか…。シンプルな本のタイトルと章ごとのタイトルが物語の展開を暗示する。