潤日(ルンリィー)―日本へ大脱出する中国人富裕層を追う
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4.3 • 7件の評価
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- ¥1,900
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発行者による作品情報
日本に押し寄せる中国“新移民”とは何者なのか?
●中学受験で躍進する中国人富裕層の子どもたち!
●湾岸タワマンをキャッシュで爆買い!
●現金を日本に持ち込む地下銀行ルートの実態!
●銀座のど真ん中を一望できる会員制クラブ!
●北海道ニセコ町を開発する香港系投資家の勝算!
「潤」は、最近中国で流行っている言葉で、さまざまな理由からより良い暮らしを求めて中国を脱出する人々を指す。もともと「儲ける」という意味だが、中国語のローマ字表記であるピンインでRunと書くことから、英語の「run(逃げる)」とダブルミーニングになっている。
「潤日」コミュニティ――、多くの日本人が知らぬ間に、中国や日本、そして世界の変化に応じる形で急速に存在感を増しつつある。
この全く新しいタイプの中国人移民たちをつぶさに訪ねて耳を傾けると、その新規性や奥深さを痛切に感じるとともに、日本の政治、経済、社会に見逃せないほどの大きなインパクトをもたらしつつある現状が見えてきた。
APPLE BOOKSのレビュー
中国と東南アジアを専門にする気鋭のジャーナリストが、「中国新移民」の実情に迫る渾身(こんしん)のルポルタージュ。本書のタイトルにある「潤(ルン)」とは、元々は「儲(もう)ける」という意味を持つ中国語。だが近年では、英語の「Run(逃げる)」とダブルミーニングになることから、中国を脱出して異国に移り住む人々を指す流行語になっている。そして現在、「潤」の人々が注目し、人気の移住先となっているのが他でもない日本だ。湾岸エリアのタワーマンションを購入する新富裕層、日本の受験戦争で躍進する中国人の子どもたち、巨大企業アリババの創業者であるジャック・マーをはじめとする超富裕層…。彼らはどのような動機で日本にやってくるのか。一体何が、彼らに祖国を去る決断をさせたのか。多くの中国人に取材を重ねてきた著者が主張するのは、「潤」の最大のモチベーションになっているのは日本だからこそ享受できる「自由で豊かなライフスタイル」だという。多くの日本人が気付かぬうちにビジネスや教育、不動産といったさまざまな分野にインパクトを与えている中国の新移民たち。ますます変化を続ける社会の中で、彼らとどう向き合っていくべきだろうか、そんな問いを投げかける必読の一冊だ。