狐のちょうちん 公家武者信平ことはじめ(一)
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発行者による作品情報
原点にして最新。
今の私が紡ぐ「公家武者のはじまり」です。
佐々木裕一
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若き公家武者の物語が
大幅加筆し新登場!
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十五歳の公家・信平は仏門に入ることを嫌い、
将軍・家光の正室である姉の孝子を頼って江戸に出た。
五十石の貧乏旗本暮らしを始めた信平は、
清き心と秘剣の腕で、江戸を大きく揺り動かしていく。
公家から名門・鷹司松平家を立ち上げた実在の傑人を描く大人気シリーズ、
その始まりの物語が大幅に加筆し登場!
APPLE BOOKSのレビュー
京の公家出身で、将軍の義弟という異色の若侍、信平が、江戸の町で活躍する痛快時代小説。一風変わった主人公を創作し、数々の人気シリーズを生み出してきた著者が、幕末まで続く鷹司松平家を開いた実在の人物を主人公として、エンターテインメントに昇華させた。詳細な江戸の町の描写が臨場感たっぷりで、切れ長の目に細身の美男子が、公家の狩衣姿で江戸の町を歩いているさまから引き込まれる。京の名門の庶子として生まれながらも、幕府の直臣である旗本としては最下層の50石取り。それでも出家して僧侶になるよりはいいと、自由に市中を歩き回れることを喜ぶ姿がすがすがしい。気品にあふれながらも、庶民とも気軽に交わる親しみやすさ。そして、数々の難事件を解決する洞察力と剣の腕前も兼ね備えるという完全無欠のスーパーヒーロー。2011年から続く人気シリーズを大幅加筆。第1話の15歳から、たちまち成長していく信平の姿を追いながら、あっという間に読み終わり、すぐに続きが読みたくなる。