真理の語り手:アーレントとウクライナ戦争 真理の語り手:アーレントとウクライナ戦争

真理の語り手:アーレントとウクライナ戦‪争‬

    • ¥2,600
    • ¥2,600

発行者による作品情報

全体主義の時代の基底へ

2022年2月24日、ロシアがウクライナに侵攻し、戦争が始まった。
戦争が始まってから、大量の情報が流れてくる。プーチンの思惑やゼレンスキーの戦略、東西の軍事的分析がその中心にある。
戦争を受けて書き下ろされた本書が注目するのは、『全体主義の起源』を書き、ナチスドイツとソ連の体制の〈嘘〉を暴いたハンナ・アーレントである。
というのも、ブチャの虐殺はじめ、多くの「事実」が〈嘘〉によって歪められているからだ。
こうした事態はいまに始まったことではない。むしろ全体主義体制の本性といえるかもしれない。欺瞞や虚偽は心地よい。圧制下の人々は不意打ちしてくる飾りのない真実より、心地よい嘘を好むのだ。
そして、この戦争をアーレントと同じ眼差しで眺めているのがウクライナの映画監督セルゲイ・ロズニツァだ。彼による『バビ・ヤール』が本書の拠り所になっている。キーウ近郊のバビ・ヤールは「銃殺によるホロコースト」が行われた痛ましい場所だ。
心地よい虚偽にいかに抗していくのか? 本書では、アーレント=ロズニツァに寄り添いつつ、「真理の語り手」の意味を考える。

ジャンル
ノンフィクション
発売日
2022年
11月28日
言語
JA
日本語
ページ数
254
ページ
発行者
白水社
販売元
Digital Publishing Initiatives Japan Co., Ltd.
サイズ
2.8
MB
ミシェル・フーコー ――近代を裏から読む ミシェル・フーコー ――近代を裏から読む
2011年
社会契約論 ──ホッブズ、ヒューム、ルソー、ロールズ 社会契約論 ──ホッブズ、ヒューム、ルソー、ロールズ
2013年
ホモ・エコノミクス ──「利己的人間」の思想史 ホモ・エコノミクス ──「利己的人間」の思想史
2022年
シン・アナキズム 世直し思想家列伝 シン・アナキズム 世直し思想家列伝
2025年
高校生と考える21世紀の突破口 高校生と考える21世紀の突破口
2023年
連帯の哲学 I 連帯の哲学 I
2010年