絵本長生殿
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発行者による作品情報
画工未詳の浄瑠璃絵本。刊記等欠。天保、弘化頃刊。絵5丁分のみの欠損本。色摺り。丁付「二」「六」「十五」「十六」「廿」。書名の長生殿は、唐代に長安の南東、驪山に造営された華清宮内の宮殿名で、『長恨歌』に謳われ、玄宗が折々楊貴妃を伴って遊んだ地として有名。清代に洪昇によって戯曲化された『長生殿』に因んで付けたものであろう。半丁ごとに、上部を4分の1強に取った余白に、浄瑠璃の曲中から著名な部分の詞章を記し、下部にそれに対応する場面として、当世風の男女を中心に描いた図像を掲げ、それぞれの場面の人情の絡みを詠み込んだ五言絶句(四言四句もあり)を刻入する。内容は「夕霧伊左衛門 廓文章 口舌のたん」「恋女房染分手綱 三吉不礼の段」その他。北斎の『絵本浄瑠璃絶句』を『絵本長生殿』の改題修正本と見る説があるが、逆に、本絵本が『絵本浄瑠璃絶句』を模倣したとみる方が妥当か。伝存はごく稀。(鈴木淳)〈参考文献〉鈴木重三著『人間北斎』(原色版浮世絵文庫3)1963年6月、緑園書房。(国立国会図書館デジタルコレクション解題より)
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タイトルヨミ:エホンチョウセイデン
著者標目:葛飾北斎, 1760-1849
著者ヨミ:カツシカホクサイ
出版者:刊