逢沢小春は死に急ぐ 1
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3.8 • 4件の評価
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発行者による作品情報
高校で隣の席になった柏原 常と逢沢小春。浮かない顔の常に対し小春は何事も楽しそうだが、彼女は「高校を卒業したら安楽死する」と決めていた。彼氏が欲しい! テストで一番取りたい! 安楽死を望みながらも小春は前向きだが、常には彼女を放っておけない事情があり――!?
APPLE BOOKSのレビュー
安楽死することを決めた少女とクラスメートの少年が過ごす、かけがえのない日々を描いた青春ストーリー。安楽死が合法化した世界。入学2日目にして全力で高校生活を謳歌(おうか)する逢沢小春は、隣の席の柏原常に「卒業したら安楽死するんだ」と笑う。その裏には、家族のための前向きな意思があった。命の使い方という衝撃的なテーマを題材に、全力で生きることのまぶしさを描いた期待作。かつて大切な人を失い「死んだら絶対だめだ」と考える常と、そんな彼に迷うことなく告白する小春の、疾走する青春が切ない。2人の学園生活はありふれているが、何物にも代え難いエネルギーに満ちている。誰もが限られた時を生きているのだから日常を大切にしよう、と思わせる作品だ。