銭形平次捕物控
-
-
1.0 • 2 Ratings
-
Publisher Description
隅田川で舟遊びをするお大尽の磯屋貫兵衛たち。貫兵衛の振る舞いで赤酒(葡萄酒)を飲んだ取巻きや芸者たちが乱痴気騒ぎをする中、なぜか船頭の三吉が船底の栓を抜いてしまう。三吉と取巻きの七平が水死体となって発見されるが、三吉の腹巻から百両の小判が見つかり、七平は何者かに背中を刺されていた。赤酒に笑い茸の粉を入れた貫兵衛が下手人だと思われたが…。「そいつは大笑いだ、――呑まない毒酒を呑んだ振りをして、七人揃って気違い踊りと馬鹿笑いをするとはふざけたものだな、伽羅(きゃら)大尽の馬鹿納めには、なる程そいつは良い狂言だ」。さすがの銭形平次も驚いちゃう、意表すぎる展開が面白い捕物シリーズの一編。