開高 健 電子全集3 釣り紀行 私の釣魚大全/フィッシュ・オン
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- ¥770
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発行者による作品情報
開高健初の釣り紀行『私の釣魚大全』、地球を半周した釣り紀行第二弾『フィッシュ・オン』、その他釣りエッセイ多数。
釣師・開高健を生むきっかけを作ったのはJTBの雑誌『旅』の一九六八年一月号から一二月号まで連載された『私の釣魚大全』である。『輝ける闇』の執筆のため何ヶ月となく部屋にこもったきりで“足から力が抜けてクラゲみたい”になっていた開高健は、釣りの旅を毎月やりませんかという『旅』編集部の誘いに、体力の回復にもってこいだと一も二もなくのっかり、それがきっかけで釣熱におかされる。翌一九六九年、開高健はアラスカを皮切りに“釣りのできる国では釣りをし、戦争をしている国では最前線へ行く”という和戦両様の構えの旅に出る。地球をほぼ半周した旅のうち、釣りの部分だけ抜き出して一九七〇年一月から約半年間『週刊朝日』に連載されたのが『フィッシュ・オン』である。『私の釣魚大全』は開高健がまだ釣りの初心者だった頃の、『フィッシュ・オン』はルアー・フィッシングの面白さにハマッて間もない頃の釣行記である。
【収録数】釣り紀行:2作 釣りにまつわるエッセイ:32篇 付録:ABU社のカタログに載った開高健の写真など8点
カスタマーレビュー
電子版:私の釣魚大全・フィッシュオン
オーパをすでに読んでいる方で、この2つの釣り紀行を未読の方は是非ページをめくってみてください。オーパとは少し異なる開高さんの、文章を介した、釣り味を楽しめると思います。また、エッセイを読み進めるうちに開高健という人物像がうっすらと現れてきます。そして、対談や常見忠さんの講演を読むと、より開高さんが身近に感じられるようになるでしょう。本書は現在市販されている2つの釣行紀を合本しているのでお値ごろ感はありますが、なんといっても、今日ではなかなか読むことの出来ない対談や講演が含まれているのが良い点です。
褒めてばかりではいけませんので、マイナスポイントも挙げておきます。文庫本の私の釣魚大全は挿絵程度なのですが、フィッシュオンの文庫本には多くのカラー写真(秋元啓一氏による)が掲載されています。その写真が電子版にはありません。これが唯一のマイナスポイントでしょう。と言うことで星は4つ。